『点線面』という雑誌にエッセイを寄稿しました

何の因果か、エッセイを寄稿しました。
早ければ今月18日頃から書店に並ぶようです。
■冊数があるお店8/16時点>都内(160824更新)
三省堂書店池袋本店、東京堂書店/神保町、株式会社ディスクユニオン(bookunion)/新宿、本屋B&B/下北沢、ナディッフ アパート/恵比寿、タコシェ/中野、ヴィレッジヴァンガード/下北沢
■それ以外>都内
オリオン書房ノルテ店/立川、くまざわ書店武蔵小金井北口店、くまざわ書店グランデュオ蒲田店、タイトル企画 (Title)/荻窪くまざわ書店品川店、オリオン書房ららぽーと立川立飛店、丸善ジュンク堂渋谷店、模索舎/新宿、文禄堂AYUMIBOOKS荻窪店、SUNNY BOY BOOKS/目黒区、ブックキューム朝日新聞本社店/中央区築地、あゆみBooks早稲田店、かもめブックス/神楽坂、H.A.Bookstore/台東区蔵前、書原仙川店/調布市仙川、はた書店/中野区野方
とりあえず都内だけ載せてみた。

アマゾンはなぜか表紙が出ないけどリンク。



『点線面』
出版社:ポンプラボ
定価:¥1000税抜

雑誌、という形態で合っているのか。
お世話になっている安田弘之先生と、森下くるみさんの対談、植村一子さん、二村ヒトシさんのインタビューで、『ちひろ』『ちひろさん』について巻頭特集が組まれている。
面子でピンと来る方もいるかも知れないが、少数派であることが普通で、自らの精神のあり方を肯定できる面々だ。
自分の居場所がない苦しい人に生き方を晒して「楽になれ」と誘導する。
そういうエリアの住人であり、その中で数歩先を行くために指針となる。

ちひろシリーズはマジョリティの大衆向けではないので、大々的拡散はしにくい。
何かしら著者と共通項を持つ人がポツリと手に取る、魔術書の類だ。
にしても資本主義社会だ。知られないと意味がないし、あまりに死んでいく同志が多いので救済の手を拡げる動きが生じたのだな、と思った。

生きるのが辛い人は、住む場所がない。
淡水魚が海に住んでいたら。逆はどうか。
見た目は人間だけど、中身は違う。
生きるために必要とする環境は皆違う。
そういった、当たり前だけど共有されてこなかった知恵を封じ込めたのがちひろシリーズ。
そういった世界のルールを皮膚感覚で知っている、同じ世界の住人たちが共鳴しあうように組まれたのがこの特集のようだ。

巻頭で話をしている面々は、道を開拓している灯台だ。
自分たちが巡り合った事象から、旅をして、考えて、真理みたいなものにアクセスしてきた。
達した人達が次にすることは、教えることだ。

なんだかよく分からないなりに私も、道半ば、ということを書いた。
内容は「6年前から今に至るまでの出来事を、どう考え、どうなったか。」
身動きが取れず息が出来ないポジションからの脱出を、ちひろとの出会いに絡めてまとめた。

ペンネームは[いお]にしておいた。
隠すのもまた手間なので。

カバネリ終盤戦でゾンビ化していた所でこのお話を頂き、体がボロボロの為、迷いに迷って受けた。
殆ど人の来ないブログだが、こんな辺境を編集の方が見つけたというのがまず奇跡的だ。

放映終了後休みに入り、PCに体当たりしながら書いたのがこれだ。
休んでいない。
だが書く、描く作業は体術のような、ぶん投げて叩きつける作業だったので、仕事よりは楽しかった。
手が勝手に動いていたので、任せてほうっておいた。
中の子が泣いて唸りながら書いてくれた。
有能な子だ。疲労困憊なのにあんな衝動をひねりだせたのだから。

最終稿で特集全体を確認したら、皆クールに述べているのに、私だけ高熱でうわごとを言っていた。
浮いている。
だが「2年後は書けない。貴重な原稿だよ。」と先生に言われて納得した。
実物確認して誤字発見して(文脈乱れとるやんけ)若干凹んだが、自分にナイフを突き立てるような文章が書けた。
その点においては満足している。
そしてこのナイフはさらに鋭利に研ぐことが、生きる意味にもなりそうだ。

もし興味が湧いたらご一読下さい。